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ワンオペ育児?「82年生まれ、キム・ジヨン」を読んで思ったこと

韓国はもうすぐチュソク(秋夕)。

日本のお盆のようなもので、 帰省ラッシュがおきます(2020年は9/30から5連休)。 

この時期になると、ある小説が頭をよぎります。 

チョ・ナムジュ作家の「82年生まれ、キム・ジヨン」 

ありふれた普通の韓国人女性が、男性優位の社会で就職、結婚、出産育児を通して直面したさまざまな出来事をつづっています。 

 ワンオペ育児や産後うつ、育児ストレスなどについて考えさせられました。 

「82年生まれ、キム・ジヨン」は映画化されて韓国では大ヒット。日本では、2020年10月9日公開予定です。 

 今回は、国際結婚で韓国に暮らす私目線で「82年生まれ、キム・ジヨン」の感想を書きたいと思います。

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小説「82年生まれ、キム・ジヨン」購入のきっかけ 

半年ほど程前、子供が寝静まった後、VODで「82年生まれキム・チヨン」の映画版をみました。
人気俳優のコン・ユさんやチョン・ユミさん主演の作品だったため。

でも、映画を見始めたら目が離せなくなり…。
原作が読みたくなり購入しました。 

 映画の多くは、フィクションですよね?

でも、「82年生まれ、キム・ジヨン」はとてもリアルに描写されていました。
原作が130万部突破の人気小説ということは、後から知りました 

※日本でも公開(10/9)されるということなので、こちらに紹介動画を貼っておきます↓

「82年生まれ、キム・ジヨン」の詳細 

韓国内でフェミニズム旋風を引き起こした本作は、1982年生まれの平凡な主婦が主人公のお話です

反響が大きく反発も多い本作は、日本語版が発刊されると、日本でも話題になりました。

アマゾン(日本)で「フェミニズム 小説」と入力すると、ベストセラーとして上位表示されています。

小説「82年生まれ、キム・ジヨン」をチェック

原作者チョ・ナムジュさんについて

 「82年生まれ、キム・ジヨン」の作者チョ・ナムジュさんは、1978年ソウル生まれ。
放送作家として長いキャリアをつみましたが、出産育児を期に仕事をやめ、育児に専念したそうです。

日本語版の翻訳者の斎藤真理子さんによると、

著者のチョ・ナムジュさんは放送作家として社会派番組などを10年間担当してきた女性ですが、出産・子育てを機に仕事を辞め、ワンオペ育児のつらい時期を小説を書くことで乗り越えたそうです。ー 引用元:好書好日

82年生まれ、キム・ジヨン」がリアルな理由は、作者自身の経験が色濃くあらわれており、同世代のママたちが共感できる出来事やエピソードがたくさん描かれているからだと思います。 

 82年生まれ、キム・ジヨン」のストーリー 

「82年生まれ、キム・ジヨン」は、出産育児ストレスで鬱になった患者の話で、医者が記録した形式で展開します。

3歳年上の夫とソウル郊外に暮らキム・ジヨン(33歳)。
1歳の娘を子育て中の専業主婦
の彼女は、育児ストレスからあまり眠れず気分も優れない状態。

ときどき別人がのりうつったような発言をする「憑依」症状を心配したジヨンの夫精神科に相談しにいきます。 

本作のもくじは、年代順に彼女の半生を年代別に記していきます。 

・2015年 秋
・1982~1994年
・1995~2000年
・2001~2011年
・2012~2015年

・2016年

冒頭「2015年秋」は、チュソク(秋夕)で夫の実家に帰省した時の事件に始まります。
その後、ジヨンがそれまでどんな人生を歩んできたのか彼女の半生をつづっていきます。
 

 「82年生まれ、キム・ジヨン」の感想 

「82年生まれ、キム・ジヨン」の話は、個人的には日本の「昭和」時代を感じさせるものでした。
私が子供のころで、親が子育てしている時代ですね。

「82年生まれ、キム・ジヨン」がリアルな理由

 「82年生まれキム・ジヨン」がフェミニズム小説と言われる理由は、いたるところに男性優位社会が描かれているためです。 

 例えば、主人公が直接経験したことだけでもこれだけあります。 

・主人公が男子学生につけられて怖い経験をしても、父親に責められる

・女性という理由で就職がなかなか決まらない

・祖母たちはチヨンの弟をひいきする(男の子を大事にする文化)

・嫁は台所で労働する

また、チュソク(秋夕)の義理家族とのやりとりは、どこにでもみられるシチュエーションです。 

チュソクは、家族が集まって法事をしたり、お墓参りをしたりする大イベント。

そのため、準備する人の負担が大きいです。

女は食事を作り、男は居間で横になって団らんするという風景は、私の夫の実家でも同じです。 

また、「まず夫の故郷で従事した後、自分の実家に(休みに)いく」という流れは、主人公に限らず普通ですね。

もちろん、そうじゃない家庭もあります。最近は負担をへらそうという流れも。

食事や行事を簡略化したり、あえて家族で旅行に行くなど、かわってきています。

でも、主人公ジヨンの義理家族の場合、昔ながらの方式。

大量の食事の準備は義母が決めますが、1日中作っているため、嫁が手伝わなければおわりません。

そのため、ソウル~釜山間の長距離移動(車で4~5時間の距離!)で疲れていても、休めないわけです。 

このようなエピソードは、既婚の韓国人女性ならだいたい心当たりがあるため、主人公に共感しやすいと思います。

「82年生まれ、キム・ジヨン」にみえるワンオペ育児とママの孤立化 

主人公の子育て環境は、孤立しやすい環境だと思います。

出産を理由にキャリアを諦めて退職、家で子供と二人きりの日々。

思い通りにならない環境で、夫も実母も仕事で忙しく、なかなか手伝ってあげることができません。

これは、ありがちなシチュエーションですよね。

自分もそうだったと思った人は、私だけじゃないのではないでしょうか。

寝不足で疲れきり、思考力がなくなって廃人状態で、毎日の家事育児をマシンのように行うだけ。

感情が消えうせるような感覚です。
ここまでくると、無気力、眠れないなどの症状がでてくるのも仕方がないかと。

産後は、ホルモンバランスが不安定になるうえに、授乳などで寝不足が続いて、心が不安定になる人が結構います。 

近くに友達や頼れる人がいれば違うのですが…(これは本当に!)

悲しいですが、真面目な人ほど、子育てを1人で抱えこんでしまいます。

「82年生まれ、キム・ジヨン」から学べる事:夫婦の歩みよりの大切さ 

結局のところ、夫婦がどのように対応していくかによって変わってくると思います。 

さいわい主人公の夫は、妻を心配して病院に相談に行くくらい優しい男性です。 

でも、働きざかりのパパ世代は経済活動に忙しく、孤独な妻も家族もみる余裕がないことが多いもの。

ジヨンが夫に求めていることと、夫がジヨンにしてあげようとすることが合っていないとしても仕方ないと思います。
だから、夫の些細な言葉に敏感になってしまいます。

女性の生きにくさを社会のせいにすればそれまでですが、大切なのはパートナーと協力して解決策をみつけること。

人は自分に余裕がなくなると周りが見えなくなりがちですが、夫婦関係ではお互いを思いやる気持ちが大事ですよね。

ジヨンの話を読みながら、困難な状況にいたとしても前をむいていけるように道を探すしかないと思いました。 

 

まとめ:たくさんの人に読んでほしい作品

「82年生まれ、キム・ジヨン」は、子育て中の人だけでなく、幅広い世代の人に読んでほしいおすすめの作品です。

主人公キム・ジヨンさんは82年生まれなので、もしかしたら、もっと若い世代で違うかもしれません。

時代はうつり変わるもの。
日本でも昭和と平成、令和で社会の風潮がいますよね。 

それでも、一読する価値のある作品だと思います。
また、本を読む時間がない人や本を読んだ方には、映画もおすすめです。

キャスティングが素晴らしくはまってしまいます(断言)。
ハンカチやティッシュ持参でどうぞ。

↓映画版の前売り券はこちら↓

 

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